11月 28 2013
第2回アイドル楽曲大賞2013に投票しました
昨日いっぱいで締め切られたこちらのイベントに、初参加しました。
第2回アイドル楽曲大賞2013
ももクロ以外の殆どは今年になってから聴き始めたので完全にわかもいいところなんですが、とりあえず備忘録も兼ねて投票した対象を書くことにします。まあ投票内容は公表されるのでいずれわかることだし。因みに、地方インディーズ部門はさすがにおさえきれず不参加となりました。
では簡潔に。
1位:AKB48「恋するフォーチュンクッキー」/3.5pt
これ前回の亀田音楽専門学校のケーススタディで話したんだけど、AKB48の曲は今まで全くピンとこなかったと言っていた僕があっさりお買い上げしたという点で個人的には画期的な曲。70年代のソウルミュージックを基調としたタイムレスなサウンド、シンコペーションを多用して弾むような調子を演出したメロディ、指原莉乃がセンターで歌うことを存分に活かしきった歌詞(特に2番)、最後にモーニング娘。の「LOVEマシーン」同様Shocking Blueの「Venus」のリフを引用していること(おっさんホイホイな仕掛けではあるけどw)など、たくさんの要素が噛み合って素晴らしいパーティーチューンになっている。あとこの曲が画期的なのは、(総選挙曲だからというのもあるけど)AKB48の曲というよりは48グループの曲であったという風に言えるところで、48グループの一つの転換点なんじゃないかな。そういう意味で鈴懸(ryは色々試される曲な気もする。とはいえこの曲は本当に2013年を代表する素晴らしい曲でしょう。というわけで堂々の1位。
2位:BABYMETAL「イジメ・ダメ・ゼッタイ」/3.5pt
ポイント同じだから同率1位なんだけど、まあ便宜上2位と言うことで。Twitterも見ている人はおわかりの通り今年の後半は完全にベビメタオタ以外の何者でも無かった僕ですが(なので推し箱は当然BABYMETALに投票)、元メタラーのクロスオーバーポップス愛好家として単純にこの曲の出来の良さは驚くばかりでありました。メロスピのトラックにここまでアイドル要素を乗せて調和の取れた作品にできたことが素晴らしい。元々ベビメタ創設当初からあった曲だということなので、今年の曲としていいかは微妙だったのだけど、まあいい曲なのは間違いなかった。
3位:lyrical school「PARADE」/1.5pt
苦手なジャンルでもアイドルを通して聴くことで好きになることができる、と教えてくれたのがこの曲。かわいい女の子のラップは大いにアリだ。最近は泉まくらとかもちょこっと聴いてたり。その辺はアルバムレビューにも書いたんだけど、アイドルソングはジャンルというよりタグっていう話をこの前見かけて面白かった。インストアを1週間で2回見に行ったくらい彼女達のライブは魅力的だ。ホントは有料ライブにもちゃんと行きたいところなんだけど、ちょっとスケジュールと予算の兼ね合いが厳しいかな…まあとりあえず来月シングル出るのでまたインストア行きますかな。
4位:Negicco「アイドルばかり聴かないで」/1pt
この曲は2013年に出た意義のある曲でしょう。特に2番の歌詞「普通の人はCDなんてもう買わなくなった」という部分。これも含め、とにかく時代性に満ちたポップス。ただこれはアンチアイドルポップスというよりも、メタ物といった方がいいのかな、という風に思っているところ。そしてこれを歌うのに最もふさわしいのは実際のところAKB48よりも昔から地道にアイドルをやっている存在であるベテラン選手Negiccoでしょう、と。しかもプロデュースに小西康陽御大を持ってくるセンスがニクいよねえ。最後のオチも最高。\ざんねーん/
5位:私立恵比寿中学「誘惑したいや」/0.5pt
この曲は見て一発でいいと思った。ももクロの妹分的位置付けでヒャダインが曲たくさん書いてるということもあって完全にノリと勢い重視みたいな先入観があったけど、完全に期待を裏切られた。とにかく普通のポップスとして良かった。たむらぱん自体も1stだけ聴いて完全にほったらかしにしてたんだけどすごいいい仕事するなあと改めて見直したというかなんというか。僕が敬愛してやまないレキシの池ちゃんが作った曲群も良かったんだけど、こっちに軍配かな。
全然簡潔じゃなかったな。しかも投票した時のコメントよりずっと長くなってるし。
さて、アルバム部門にも投票したんだけど、どうせこれらのアルバムについては来月発表する年間ベストの時に書くから何を挙げたかだけ書いときます(それ言ったら曲についても同じことが言えるんだけどw)。
1位:lyrical school「date course」
2位:Perfume「LEVEL3」
3位:Negicco「Melody Palette」
Perfumeは入れていいか迷ったけど結局入れちゃった。Perfume抜くのであればももクロかエビ中かで迷っただろうなあ。しかし森高千里(tofubeatsとのコラボ枠)や剛力彩芽が推し箱の投票対象になってるのがちょっと面白かった。というか投票するときにこのエントリのパーマリンク書くの忘れちゃった。まあいいや。書くの思いついたの急だったしこれ即席エントリだし。でもなかなかこうやって振り返る作業も楽しいですね。選んでいてシーンの豊かさ、多様性というものを感じた。ああこんなにいい曲たくさんあったんだなあと。主催者の方お疲れ様です&どうもありがとうございます。
もうすぐ恒例の年間ベスト10の季節だけど、例年は年末ギリギリにやってたのを12月中旬頃に前倒しして、なおかつ今回は楽曲もベスト10やると思います。既にアルバムのベスト10が収まりきらなくなる予感がぷんぷんしてるんだけど、まあお楽しみにということで。
12月 11 2013
2013年マイベストソングトップ10
早いものでもう12月も半ばですね。今年もたくさんいろんな音楽を聴いたなあということで、毎年恒例の年間ベストを発表したいと思います。例年はアルバムだけやってたんだけど、今年は楽曲ベスト10にも手を出してみたいと思ったのでまずそちらから先にやってみようかな、と。
かなり絞るの苦労しました。アルバムはもっと苦労したけど。まあ独断と偏見というか感性に基づいているのでその辺ご容赦ください。「今年を象徴する」とか平然と使うと思ったので先に断っておくよ。笑。それから各ミュージシャンから一つずつとしました。では早速行ってみましょう!
10位:星野源「化物」
今年は大半を入院・療養に充てた星野源。その2度の療養の間に作られたアルバムのリードソングがこの「化物」。彼の曲にしてはかなりテンポの速い曲(BPM115を倍テン)なんだけど、そのテンポの速さが彼の「生への執着」を強調しているかのようで、率直に凄みを感じた。このアルバムを買う前の日に渋谷駅に貼ってあった彼の写ってるタワレコのポスターで「音楽はね、死ぬと聴けなくなるんですよ。今のうちだぜ」って書いてあるのを見てその切実さとリアリティになんかグッとくるものがあった。
この曲と次の「ワークソング」は本当にいい曲だったね。ぶっちゃけて言うと既発シングルが霞むくらいに。というかそういう意味ではアルバムトータルとしてはしりすぼみ感あったような。悪くはないんだけど。
9位:jizue「rosso」
京都のインストゥルメンタルバンド、jizueの3rdアルバム「journal」のリードトラック(イントロ後だから実質的な1曲目かな)。ピアノを主軸にしつつも全ての楽器が代わる代わる主役に躍り出てくるところが凄く面白くて、なおかつシリアスながらもテンションがすごく高い、見どころだらけの踊れる曲。インストはインストでも残響系とかよりtoeとか好きな人の方にむしろ薦めたいね(去年も言った)。この曲と先行シングルの「dance」の2曲のインパクトがとにかく強かったのがjizueの今回のアルバム。前半部分は超聴いた。
8位:tofubeats「Don’t Stop The Music feat.森高千里」
今年はtofubeats関連楽曲とにかく沢山聴いたけど、その中でもこの歌の仮歌がSoundCloudに上がったときの衝撃はかなりのものだった。
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水星の時もこうやって制作プロセスを可視化していったんだってね。それがまた凄く今っぽい。個人的には仮歌バージョンもすごく好きというか、森高さんバージョンは森高さんが歌っているということ自体のインパクトが強すぎるのでまあ合わせ技でこの位置かなあとか思ったり。しかしまあティザーMVの「ちょっと出し感」とか合わせて、凄くリリースまでの展開が上手かったなあ、と。これまでのtofubeats的な手法とメジャーレーベル的な手法が見事にマッチして凄く食いつかせる物になってた。個人的には「lost decade」的な音楽性の集大成になるのかなという印象を受けた。これぞタイムレスな音楽がシーンに浸透した2013年を象徴する歌って感じだね(はい象徴1丁入りました〜)。
7位:サカナクション「ミュージック」
以前のサカナクションは「シングル曲ではキャッチーな曲を出してアルバムで彼等の曲世界を提示する」というパターンだったけど、最近は彼らが売れてきたこともあってシングルでの撒き餌が必要なくなってきたし、彼ら自身の表現力が更に伸びてて撒き餌的なキャッチーさと彼ら本来の音楽性を統合させることができるようになってきているように思える。それが端的に表れているのがこの曲。めちゃめちゃサカナクションらしい曲だしその中でキャッチーさ、踊れる感じなどの諸要素が高得点。ここ最近の彼等はシングル曲の出来がとても良い。
きっと数年前のサカナクションだったら「Aoi」の方がシングル化されてたよね。
6位:ザ・なつやすみバンド「サマーゾンビー」
この曲は以前亀田音楽専門学校のケーススタディで使ったね。ザ・なつやすみバンドについては去年出たアルバムも買っていたんだけど、その時はまあわりといいかなくらいだったのが今回一気に突き抜けた感ある。夏の夕方に聴きたい。因みにカップリングの「echo」もめちゃめちゃ良い。こちらはこちらで没入感がすごい。
因みに久しぶりに8cmCDを買ったよ(因みに電話で取り置きしてもらうときに赤か青か選んでくれと言われた)。
5位:花澤香菜「青い鳥」
花澤さんはこれに限らずあがっているMVが少ないのでiTunes試聴で勘弁くださいな。
多分声優さんのアルバムを買うのは初めてだったと思うんだけど、1曲目に入ってたこれは完全にクリティカルヒットだった。この曲は重ねられている音の系統やBPMなどがYUKIの「長い夢」に結構似ていて(もちろん花澤さんのボーカルに合わせたものになっているけど)、そこもたまらなくツボでした。冬頃は本当こればっかり聴いていたなあ。
4位:BABYMETAL「イジメ、ダメ、ゼッタイ」
既にアイドル楽曲大賞で投票済なのでそこに書いてるんだけど改めて。元メタラーでクロスオーバー的な音楽が大好きな者としては最高に大好物な楽曲でした。メロスピ・パワーメタル系のトラックにアイドル要素を乗っけてかつ両方ともレベルが高く、しかもメインボーカルのSU-METALの歌唱力がしっかりしているという、いろいろな要素がいいレベルでがっちり噛み合っている一品。ついにファンクラブのようなものもでき(当然入りました)、いよいよ海外展開も見据えているようで、ようやく楽曲リリース含め(なにせ今年は完全新曲が2曲しかリリースされなかった)活動が本格化されていくのかな、と期待される所。
3位:AKB48「恋するフォーチュンクッキー」
既に書いた話だけどAKB48の曲は今まで全くピンとこなかったと言っていた僕があっさりお買い上げしたという点で個人的には画期的な曲。この曲の魅力については既にアイドル楽曲大賞の話をした時に書いたけど、70年代のソウルミュージックを基調としたタイムレスなサウンド、シンコペーションを多用して弾むような調子を演出したメロディ、指原莉乃がセンターで歌うことを存分に活かしきった歌詞(特に2番)、最後にモーニング娘。の「LOVEマシーン」同様Shocking Blueの「Venus」のリフを引用していること(おっさんホイホイな仕掛けではあるけどw)など、これまたたくさんの要素が噛み合ってできている曲。あとこの曲はあちこちでいろいろな人が踊る動画がアップされたけど、ミドルテンポなので老若男女踊りやすい・ノリやすいっていうのもあるんじゃないかな。そういう意味でもこの曲は本当に2013年を代表する国民的ダンスチューンではないかな。
2位:ハナレグミ「オリビアを聴きながら with 東京スカパラダイスオーケストラ」
カバー曲を入れるかどうかは迷ったんだけど、これはとにかく初夏の時期すごくよく聴いたし上の映像のライブで聴いたときに「最高!」以外の感想が出てこなかったからやっぱり入れときたいし、意志を持ってこの曲をこの位置にランクインさせておきたい。
音楽が売れない時代とか言われる中、新しい曲を探索する層っていうのは確実に減ってて、今年も「既存曲の焼き直し」であるカバー曲・カバーアルバムというものがそういう層へ訴えかけるお手軽な音楽として機能した気がする。そんな中どう考えても「お前、その音楽聴いて育ってきてないしむしろリアルタイムの時代こういうのバカにしてたんじゃないか?」みたいなのを商業的要請でそれらしくこなす敬意もへったくれも感じられないようなカバーなど、目を覆いたくなるようなものが多かった。この曲はそんな凡百の「駄カバー」に引導を渡す出来だったんじゃ無いかと思う次第。これに比肩するクオリティを出せないのであればカバーなんかするんじゃないよ!!と申し上げたい。ホント。でもそれくらいこのカバーは素晴らしいと思うの。
1位:パスピエ「ON THE AIR」
1位はパスピエ。まあ実際この曲今年一番たくさん聴いたしね。TOKYO FMの春キャンペーンのタイアップソングなんだけど、ラジオというキーワードに合わせつつも彼等の個性をきっちり出してる曲。なおかつ最初は少し抑えめの展開にしながらさびで一気にポップさがはじけるようにする展開がまさに雪が溶けて春になるような季節感が味わえる、まさにJ-POPな楽曲。なんでパスピエがこの曲をライブであまりやらないのか疑問を呈したいくらいに完成度が極めて高い曲だと思う。
それにしても今年はホントにパスピエ沢山聴いた。この曲をもっと聴きたかったなあという気持ちもあるけど、去年の「最終電車」といいこういう純ポップな曲こそ彼らの持ち味がすごく出る分野だと思うので、ぜひどんどんやってほしいね。
さて、いくつか次点があるのでそれも紹介。
最後の「マジ勉NOW!」なんかはSoundCloudにアップされてるフリー音源だからね。来年1月15日にCDリリースされるので来年の物扱いしようかは少し迷ったんだけど。こういう風にネットにしかない音源をかなり積極的に聴くようになったのは今年大きい気がする(この辺はアルバムにも出てくるよ)。ただやっぱりアプリ切り替えたりとかめんどくさいなあとか思うとやっぱりDLでも良いから一つのアプリの中に入れて統一して聴きたいなあと思ってしまうので思ったより聴かなかったなあというのが感想。
[soundcloud url=”https://api.soundcloud.com/tracks/109516676″ params=”color=ff6600&auto_play=false&show_artwork=true” width=”100%” height=”166″ iframe=”true” /]
全体的な感想としては「ポップス」としての良さ、編曲の良さ、メロディの良さなんかを重要視してる節があるなあと。あとはギターロックが殆ど選ばれてないのが特徴的なところかな。次点のクリープハイプくらいか。随分前から聴いているともうさすがにアイディア出尽くしてる感あるというか、余りイノベーティブな物が出てきていないように思うんだよね。新規性があればいいのかっていうのはまた別の問題としてあるけど、とりあえずこれ以上聴かなくてもいいんじゃないかと思ってしまっているのが現状。そんな中クリープハイプは結構よかった。この前さやわかさん主催の座談会で聞いた話なんだけど彼らのルーツには洋楽がないんだってね。KANA-BOONなんかもそうだけどそういうバンドが支持される時代になったというのはリスナーの変化なのか、ルーツとしての邦楽ロックの土壌の進化なのか。どっちなんでしょうね。前者っぽいけど。
そんなわけで次はアルバムです。これは本気で悩んだ結果たくさんいい作品あるなという結論に落ち着いたのでベスト20まで発表します。長くなるけどおつきあいください〜。
By たにみやん • Music, 年間ベスト • • Tags: AKB48, BABYMETAL, jizue, tofubeats, サカナクション, ザ・なつやすみバンド, ハナレグミ, パスピエ, 星野源, 花澤香菜