1月 2 2014
COUNTDOWN JAPAN 13/14の思い出話と膨張するロッキング・オンのフェスにちょこっと言いたいこと
新年あけましておめでとうございます。旧年中はこのブログを閲覧頂きどうもありがとうございました。特に音楽業界の事を数字ベースで語る記事なんかがご好評頂き、それをきっかけに随分とこちらのブログをご覧になる方が増えたようです。元データの都合もありそんなに頻繁には出来ませんが、継続して充実した物にしていきたいと思いますのでよろしくおつきあいください。
さて。年末は幕張のCOUNTDOWN JAPANに行ってきました。本当は30・31の2日間に行きたかったんだけど、全アーティストが発表されてからチケットを取りに行ったために2日券は抽選で取れなかったので、まあ今回全部冬休みだしいいやと思って4日券を抽選購入して28・30・31の3日間に行ってきました。というわけでたくさん行ったし色々感想とか思ったこととか。因みに08/09から6年連続の参加で、年越し日は5年連続の参加です。
●当日の行程
こんな感じでした。大半一人でいたから結構見てる。
28日:前田敦子→パスピエ→斉藤和義→バンアパ→フジファブリック→東京カランコロン→きゃりーぱみゅぱみゅラスト3曲→Sallyラスト3曲→Galileo Galilei→くるり
30日:BABYMETAL→℃-ute→UNISON SQUARE GARDEN(最後の方)→じん Feat.LiSA(頭2曲)→赤い公園→tricot→サカナクション→BUMP OF CHICKEN
31日:Base Ball Bear(最後1曲)→片想い→Chara×NOVEMBERS→BiS→tofubeats→中川翔子(後半)→TRICERATOPS→SHISHAMO→cero→MO’SOME TONEBENDER(前半)→the chef cooks me→ボカロユニバース(途中だけ)→ゲスの極み乙女
●印象に残ったアクト
当然ながら僕が見た限りの意見です。
ベストアクト
28日トリのくるり。音の存在感というか佇まいからして何か別の次元のバンドのようなところがあって、「ああ完全に別格だなあ」という風に自然に思えてきた。その日パスピエとかフジファブリックとか充分に良いアクトがあったにも関わらず、ね。特にグッと来たのは「Loveless」〜「虹」〜「街」の辺りと後半披露された最近の曲である「everybody feels the same」と「Remember Me」。「坩堝の電圧」以降のくるりはバンドとしての歴史を総括して次のステップに進んだねっていう感があるんだけど更に先に進んでるなというのがすごくよくわかるステージ。そういえば去年もベストアクト認定してたんだけど(このツイート岸田さんにRTされてビビった)、そこから吉田省念が抜けたにもかかわらずその不在を感じさせない凄みを感じるステージ。本当に良かった。
ベストアクト以外の良かったアクト
28日のフジファブリック。初っぱなに「夜明けのBEAT」をやって「ほら、君らの聴きたいのはもうやったぞ。ここからは今のフジファブリック、とくとご覧に入れよう」と言わんばかりの「フラッシュダンス」「バタアシ Party Night」。この2曲で一気に観客の心をつかんだと思う。一言あるとすれば旧曲の扱い。ダンス2000は良かったんだけど銀河の位置は凄く半端だった。最初に夜明けのBEATと一緒にやってしまった方が良かったんじゃないかな。
30日のBABYMETAL。僕は重度のベビメタファンなんだけどその贔屓目を抜きにして、RIJFの時よりパフォーマンスの凄みが増してて良かった。前回はベビメタよりもいいアクトがあると思ったけど今回は30日にはそれを越えるアクトはなかった。SU-METALの歌はますます上手くなっててみんなのダンスもキレが増してて、見に来てたのは名前を知ってるくらいの一見さんも多かっただろうにその人達を見事に巻き込んでいた。たった4ヶ月ちょいでここまで成長する物かと!アイドル見るのには少し壁が…みたいなものはぶちこわしてた。夏よりもあっさりと。メタル自体がラウドの前身(というか超ざっくり言うとメタルの様式美をとっぱらったのがラウドと僕は思っている)なので、夏の時にも言っていた話だけどベビメタの音楽ってこのフェスに来てる客がうわーって盛り上がるのには凄く相性が良いんだよね元々。とはいえサマソニやLOUD PARKで磨かれたパフォーマンス、お見事でした。来年はぜひ神バンド(生演奏)付きでGALAXY STAGE以上のところで。
31日のthe chef cooks me。アルバム「回転体」が良かったので間違いなく良いだろうと期待していたら、その期待を遙かに上回る良さのライブだった、という。なにせたびたびボーカルのシモリョー氏が「初めて自分の作品を愛せた」「音楽をやっていることが楽しい」とライブ中に述べていてそれがダイレクトに反映されたステージに。セットリストは全て「回転体」から。そしてベースサポートには□□□から村田シゲさん。その上で彼等の「合唱曲スカイツリー」のオマージュを含む「流転する世界」が披露される後半、そして「song of sick」での「ミュージック!」をみんなで叫ぶ華々しくも多幸感に満ちたフィナーレ。くるりの次に良かった。
あと良かったのはパスピエ、℃-ute、赤い公園、サカナクション、片想い、tofubeats、cero(年越しアクト)辺りかな。
逆にちょっとなあと思ったアクトもこの際だから言っておくか。東京カランコロン、春にライブハウスで見たとき、夏にRIJFで見たときは良いと思ったんだけど、今回はとかくあざとさが鼻についた。SHISHAMO、タオルをまわす事を歌で要求するのはさすがに引いた。
アイドル諸々
今回は28に前田敦子、30日にBABYMETAL、℃-ute、31日にBiSを見た。
前田敦子。かわいかった。でもまあロックフェス的にどうだったかというとおまけ以上の何物でもないところで、毎曲最初の入りにつまずいてたしそこまで歌で圧倒できるわけでもないので、別にトップバッターにすることなかったんじゃないかなあとは思った。12/13のCDJでくるりで年越ししてたり女王蜂の入場規制でなかなか入れなかったりとかしてたという話には驚いたけど(あれもっと最初に話しとけば客はそこまで逃げなかったんじゃないかと思慮)。でもまああんまりマジメに書いてもしょうがない気がする。最後の曲の締めのジャンプで勢い余ってしりもちついちゃったところが特にかわいかったです。まあそもそも下に挙げる3組とはカテゴリーが違うと思うんだけどね。
BABYMETAL。さっき書きました。今一番ロックフェスウケするアイドルだと思います。周りの初見とおぼしき方々の終演後のざわついた感じの反応にファンとしてはしてやったり感を覚えたり。
℃-ute。ロックフェス向きではない、本当に正統派アイドルパフォーマンス(ただ選曲はかわいい系を意図的に排除してた。これはWOWOWのインタビューでも「かっこよく見えるのを選んだ」といってた)でなおかつ裏がクリープハイプとKANA-BOONだったので集客面ではちょっとしんどいところがあった。しかしダンスに関して言えばあのハロプロで8年磨き続けてきただけあって一級品だし、歌もふつうにそつなくこなせる感じ(生歌では難しい人達はアイドルだけじゃなくバンドや歌手の人にも少なくない)。とにかくダンスが上手かった。そしてスタイルが良くて超魅力的だった。もともとパフォーマンスのレベルは高いと聞いていたので期待していたんだけど期待していた以上のレベル高いパフォーマンスでした。満足。
BiS。研究員(BiSファン)がめちゃおかしかったwロックファン顔負けのリフトが大量発生し、自己紹介で紙テープを飛ばし、曲中にペットボトルが舞い、なぜかペンライトが宙を舞い、そして最後には電飾をまとった研究員が現れぬいぐるみがステージに投げ込まれそれをメンバーが投げ返すというアホ展開。あとで聞いた話だけど係員につまみ出された人もいるらしい。ただ、パフォーマンス自体はベビメタや℃-uteと比べるとなあ…というところで、アイドルノリの極北ってこんなところよねえというところを見て楽しむのにとどまったんじゃないかなと。
まあ夏のDJブースに比べるとASTRO ARENAは広いしやれることは多いけど隔離スペース感強い気がするんだよね。あっちゃんはともかくとして来年誰か通常ステージに飛び出てくるのだろうか。まあBABYMETALかでんぱ組.inc(今回見なかったんだけど動員結構良かったらしい)辺りが最有力候補かね。
んで、夏に書いた話の続き。RIJFに続いてCDJもアイドルブッキングする、ということになったわけだけど、多分それなりに続けていって良いだろうみたいな話になったんじゃないかと思われる。んで、ここまでは多分実験段階でここからは自然にミックスしていけるか、という話になると思うのだけど、ここからはフェスのフォーマットとかの話に切り替わる。
●膨張するフェスと変わる受け皿、変われない受け皿
今回率直に感じたのは、会場内の「ROCK」オブジェクト前での記念撮影に並ぶ列が常に途絶えなくて「パワースポットかなんかかよ!」と叫びたくなったこと。というのは冗談として、東京から電車で30分のところにある幕張という会場なので各種夏フェスに比べて更にライトな層も取り込まれ、一年で一番レジャー的なフェスと言えたのかもしれない。
その上で、ロッキングオン・ジャパン主催のフェスは快適性を重視していてそれが寄与している、という話もあるが…
率直に言うと、11/12位の時から思っていたのだけど人入れすぎ。
ナタリー – 過去最大16万人集結、幕張「CDJ」で172組が豪華競演
12/13の時の動員数が約155,000人だったのでそれよりも4日間トータルで5000人増えてる。短日換算だと1250人増えてる計算。11/12の時に14万人(前年+1万人)で「多いな…」と思ったので、もう増やさないでと思いながら3年くらい続いてる。座るところはとりあえず年明け直後以外は何とかなったけど、飲食エリアの混雑と携帯電話の電波の繋がりづらさは、EARTH STAGEで人気アクトがやっ手いる時間帯でもない限り壮絶を際めてて、例年以上にしんどいなと思った。快適さを当初から謳ってたフェスが「過去最高動員!!」のうたい文句を掲げる事に縛られて人を詰めて快適さを犠牲にするっていうのは本質的な矛盾だ。
快適なインフラが混雑で相殺されてしまうのももちろんそうなんだけど、それだけでなく中小ステージへの入場規制も多発してた。テレビでの宣伝文句「フェスで入場規制!」が乱発されてて、なんかインフレ状態。安くなったなあと思いつつも、テレビ等各種媒体へのコンテンツ売り込みと文句としては一番有効だからまあある種確信犯的なのかもね。
まあその傾向は夏のRIJFでも一緒なんだけど、RIJFは2014年から大きく方針を変えてくることになった。
ナタリー – 「ROCK IN JAPAN FES」来年は2週連続計4日に拡大
昨年JOIN ALIVEが取った2週間連続の土日開催(当のJOIN ALIVEは元に戻したけど)。8月の第1週・2週の週末開催は国公立大学生への配慮なんかもあったりするのかな、とか思いつつも、全日程参加のコストを引き上げることで、宿泊でくる客を分散させる狙いの方が主だと思われる。Twitterとか見てても、いつも3日行ってる人達が「いや、2日×2とかムリだし」って言ってるのをよく見かけた。もう完全に狙い通りですね。去年チケット即完売で行けない人が大量発生したので枠を広げるための策と言っていいんだろうね。
もちろん昨年同様の強力なラインナップを揃え続けることだろうし、おそらくそうするとチケットは全日程完売するだろう。ただこの事に関して一つ言いたいのは、今回のCDJは最終発表でのアーティスト発表が多すぎて、そのアーティストを狙っていた人はチケット取れなかった人も多いんじゃないか、ということ。まあ僕も実際そうで後2日券が抽選で取れなかったから4日通し券に切り替えたわけだけど、アーティスト全部発表されてから30日・31日のチケットを取れてたという人は殆どいなかった(そもそも前に十分なほどの陣容が揃ってたからというのもあるけど)。多分個別のアーティスト狙いの人よりもフェス自体行きたい人優先でチケット取れるような販売の仕方をしてるし、アイドルファンよりロックファンを優先してる。まあそれはそれでいいんだけど、それによって不均衡は絶対生じるので他のフェスよりも明確に譲渡・オークションなどに厳しい事を言うってのは違うんじゃないかなという気もするし、客層はどんどん「このイベントに行きたい」というライトな方に寄っていくのかもしれないな、とも思った。来年は「ROCK」オブジェの記念撮影列もっと伸びるな。ただもうこれ以上CDJの動員数は増やさないでほしい。本当に。これ以上人入れるなら会場面積増やす事しかないけど今の会場ではそれできないでしょ。ある程度いじれるひたちなかと違って幕張メッセは制約が厳しい。
まあCDJに関しては今年も行くと思うけどね。また年末休みと全日重なってるので、また4日券取ることになってるかもなー。笑
10月 4 2015
mabanuaとD’AngeloからJ-POPと現代ブラックミュージックの交わりを考えた
●mabanuaプレイリスト&ワークスの話
ちょっと前の話になるけど、レジーさんのサイトのプレイリストでmabanua特集プレイリストを作成したので、まずはその振り返りと、「mabanuaと私」みたいな話から。
僕がmabanuaという名前を知ったのは2013年にjizueへのリミックス提供したことがきっかけなので、実は結構最近。その前からjizueとOvallは何度か対バンしてたわけで、今からしたら見に行っとけば良かった。後悔しても遅いけどw(2013年の秋にOvallは活動休止)
その翌年春にGotchのライブバンドへの参加が発表され、それと同時位に出たジャズバンドLibstemsのプロデュースでその仕事の幅広さを知ったわけだ。今ジャズ・ネオソウル的な物が盛り上がりを見せてきはじめ、ceroを始めダイレクトにその動きに呼応しているミュージシャンも出てきていた頃だったので、非常にタイムリーな動きに感じた。Libstemsの和田さん曰くmabanua/Ovallを擁するorigami PRODUCTIONSが出てきたときは衝撃を受けたとのことで、若手ジャズメンからしたら相当頭抜けた存在だったのだろうと推察されるところ(去年行ったLibstemsのライブの時に聞いたお話)。そんで年末くらいにアルバム「only the fact」聴いたらめちゃくちゃ良かったわけです。リリスクに楽曲提供してくれないかな〜って今年の前半ずっと言ってたw
そんな中、2015年の最初にAwesome City Clubの自主企画ライブで彼らが「mabanuaをプロデューサーに迎えアルバム作ってメジャーデビュー」することを発表したとき、これまでの動きとも相まって「これはmabanua積極的に動き追ってった方が良いのでは!?」みたいに感じ、注目していた所。そしたら春にくるりのドラマーとしての参加が発表され、「これはきた!!」となったわけ。そんでVIVA LA ROCKにて見たところかなりアシッドな感じのドラムを叩いていた(それもあって「Liberty & Gravity」とかはホント最高だった)だけに、8月に行われたNegiccoのバックドラムは期待半分不安半分で行ったわけだけど、結果としてはかなりマッチしていた。
その前辺りにプレイリストをまとめていたわけだけど、川本真琴やCharaへの楽曲提供なんかはアレンジもかなり洗練されていて、その振り幅の広さに感心するばかり。その辺は「いままでやってきたことをその場に応じて呼び起こす」、みたいなことを過去のインタビューで言ってて面白いなあと感じていた次第。
伊橋成哉×mabanuaが明かす“ミュージシャンからコンポーザーになった経緯” 「作曲の世界は3割バッターさえあまりいない」(前編)
これを読むとGotchやくるりのドラマーになぜ彼が起用されたのかがわかるなあ。ドラマーとしてもそんな感じかな?と思ったり。
このように幅広い範囲を横断しつつも個性を出しつつ、今のトレンドとリンクしているmabanuaは、やはり2015年のJ-POPのキーパーソンの一人だなあということをこの9ヶ月で改めて確信した次第。そのトレンドとは…?というところで次の話。
●ディアンジェロの伝説的ライブとネオソウル的J-POPの話
mabanuaが参加したNegiccoの野音ライブの2日後、僕はZepp Tokyoに来ていた。昨年末に突如14年ぶりのアルバムをリリースしたD’Angeloの来日公演を見るために。既にサマソニ大阪・東京公演でその評判は流れていたものの、どのような物になるのかあまり想像せずに(録画していたサマソニの映像も見ずに)ライブに臨んだ。アルバム「Black Messiah」はかなりアシッドな雰囲気の作品でこれが今のブラックミュージックの雰囲気なのかな、みたいに感じていたんだけど(ケンドリック・ラマーの新作もそんな感じだったし)、いざライブに入ったら衝撃的な程にどファンク。「陽性のブラックミュージック」とでも言おうか。どちらかというと位中に技巧でグルーヴ感出していくのかなと思っていたんだけど、とにかく演奏陣から今まで感じたことがないくらいの強烈なエネルギーとグルーヴが巻き起こってきたのが強く印象に残っている。本当に今まで味わったことがないような音楽体験で、生涯ベストライブと言い切れる。
さて、そんなディアンジェロのライブ、mabanuaやceroのメンバーをはじめ、多数のミュージシャンが見に来ていたようだ。そして、直接的な影響のある物ない物それぞれあるにせよ、ヒップホップ的なビート・ネオソウル的な手法を取り入れた楽曲がこの夏辺りからかなりオーバーグラウンド方面でも進んできている。これが2015年のJ-POPでトレンドの一つとして数えられるんじゃないかなと思うわけで、ここではそういう流れの中に数えられそうな物を挙げていきたい。
SEKAI NO OWARI「ANTI-HERO」
ブラーのデーモン・アルバーンによるプロジェクトであるゴリラズのサウンドプロデューサーを務めるダン・ジ・オートメーターをプロデューサーに迎えて作られた作品。「Tree」の楽曲とテイストが全く違って新鮮。そもそもセカオワはベースもドラムも打ち込みなので(所謂ブレイクビーツの人力再現がキモとなっている)ここら辺のくくりに入れていいのか果てしなく微妙なんだけど、ビートの意匠を取り入れたかったんじゃないかという印象。
椎名林檎「長く短い祭」
去年も既に書いた話だけど、椎名林檎はホセ・ジェイムズのアルバムの日本盤ボーナストラックに参加してるし、そのきっかけは彼女自身がホセのライブを観に行ったことなので、こういうサウンドを取り入れること自体は全く不思議ではない。手な訳でようやく出てきたか!という感じ。因みにデュエット相手(といえばいいのか?)は東京事変のギタリストでもあった浮雲なので事変ファンとしてはなんか懐かしさを覚えるw
星野源「Snow Man」
星野源もこういう曲を出すようになったか……そこまでリズムに複雑さはないにしても、アダルトな意匠としてのソウル/R&Bという物を使ってきている辺り、この辺若干意識しているのでは…?という気が若干する。あとは盟友山口一郎氏のサカナクションもニューシングル「晋宝島」のカップリングでローズピアノの音色が思いっきり昔のソウルっぽい「聴きたかったダンスミュージック、リキッドルームで」という曲を作っているので、その辺からの影響ってのもあるかもね(山口さんがロバート・グラスパーなどに相当インスパイアされてるっぽいという話は去年書いたとおりで。)
もちろんどメジャーなところ以外でもこういう流れに沿った物は色々出てるよね。前回のceroの記事の時にあげた面々に加えて、Suchmos、toe、アナログフィッシュ、なんかの新譜にはその影響が出ているように感じたし、まだまだこれから大なり小なり影響を感じる物が出てくるだろう。この辺も「シティぽっぽ」同様バズワード化しやすい予感があるけど、そもそも作るのもやるのも難しい印象のある音楽なので、極端な同質化により食傷気味になることはまあないかなあと思いつつ、色々境界線上をふらふら歩きながら眺めていこうと思う次第。
By たにみやん • Music • • Tags: mabanua, Negicco, くるり, 星野源, 椎名林檎