COUNTDOWN JAPAN 15/16に行ってきた話 〜完全に確立した”年末の風物詩”〜


あけましておめでとうございます。定例なので、今年も昨年末から元旦にかけて行っていたCOUNTDOWN JAPANについて色々振り返るところから始めたいと思います。新年早々振り返りから始まるのだけどいいのか。

今年も去年同様後2日参加でした。見たのはこんな感じ。
30日:cero→LITTLE GREE MONSTER→東京スカパラダイスオーケストラ→パスピエ→GOOD ON THE REEL→back number→DAOKO→電気グルーヴ→サカナクション
31日:the HIATUS→the band apart→The Fin.→Shiggy Jr.→エレファントカシマシ→清竜人25→BUMP OF CHICKEN→Czecho No Republic→SPECIAL OTHERS→banvox→SCANDAL

特に良かったのはceroとBUMP OF CHICKEN。後者については後ほど詳述します。あと良かったのはサカナクション、Suchmos、Shiggy Jr.、清竜人25辺り。自分の好きなもの中心に見てたから当たり前ではあるんだけど、全般的に満足度高かった。

さて、今年も実際に行って色々気付いたところがあるので書き残しておきたいと思う。

●ブッキングの話〜アニソンDAYは定着するか?

今年のブッキングの特徴だけど、概ね昨年までの傾向を踏襲しつつ幾つか変化があったのでまとめておく。

  • 昨年に引き続き「異分野は単体集客武道館以上」が基本線(一部例外あり)
  • 28日のアニソン関連ブッキングが拡大
  • 新人のピックアップも積極的に

今年呼ばれたグループアイドルはBABYMETAL、でんぱ組.inc、チームしゃちほこの3組。いずれも日本武道館公演をソールドアウトさせた実績のあるグループだし、横浜アリーナ2DAYSを成功させ東京ドームを控えるBABYMETALや代々木第一体育館2DAYSを成功させたでんぱ組.incはEARTH STAGEに配置された。ただあくまでそれは例外的というか、ジャンルの枠をこれらのグループが飛び越えてるとの判断によるもので、後述するアニソン関連歌手やSirent Sirenなども含め、日本武道館を売り切っても「ロックフェスがアウェイ」のグループはCOSMO・MOON・ASTROの3ステージのいずれかに配されている(GAKLAXY STAGEの大半は武道館でやったことなんてないミュージシャンなのに!)。率直に言って目配せしてますよレベルで、それ自体の集客効果についてはかなりシビアに見ているようだ。

そして、去年も28日に呼ばれたアニソン勢(何故28日なのかというとコミケと重ならないのがその日だけだからだろう)については、昨年に引き続きのKalafina、OLDCODEX、LiSAに加えてAimer、藍井エイル、茅原実里が追加され、加えて昨年ごっそり削られたボカロ勢からじんが復活。タイムテーブル上は全く重なってなかったので、その気になればプチアニメロウィンターライブする事も可能であった。年末にはこういうタイプのアニソンライブイベントが無く、なおかつ28日は仕事納めが終わってない人も多くそもそも来られる人が少ない(が、これらのファンは若年層が多くこの日程でも来られる)ので層を広げで会場を埋めるというのは有効な策だろう(現にこの日は4日間のうち唯一当日券が出た日になった)。

また、これはRIJFと合わせて話すべきことなのだろうけど次世代のバンドをピックアップ・ブッキングしていこうという考えがあるようで、ネクストブレイク組がかなり呼ばれてたな、という印象。Shiggy Jr.なんかもそうだろうけどThe Fin.、Suchmosなど既存のROJ的文脈と離れたグループがそこに該当する。元々1000人未満のライブハウスでワンマンというグループが多いこともあり決して動員が良かったとは言えないが、今後も継続してブッキングしてほしいところ。

●会場設備の改善と「音楽の鳴るお祭り」化

会場は今年も1〜8ホール+イベントホールをライブ会場及び飲食スペース、9〜11ホールをクローク・物販・リクライニングスペースとする形。基本ライブ・フードエリアにたくさん人が入るようにしている形なんだけど、今年は大きく2つのマイナーアップデートがあった。1つはGALAXY STAGEの位置でもう一つは開催時間の変更。

まず会場の話。昨年は8ホールをまるまる使う形だったのが、今年は方向を変えて7〜8ホールをまとめたエリアの半分弱を使う形となった。多分なんだけど、去年より収容人数は少なくなってるはず(公式サイトによると収容人数16,000人。去年のは書いていないんだったけど、20,000人って話だったような……?)。また、昨年は丸ごと1つのホールで壁も立ててと記憶しているのだけど、防音のような工夫は幕が張ってある程度でステージの音がほぼ丸聞こえ。もちろん幕の向こう側に行った方が音は良く聞こえるとはいえ、別にフードエリアでもそこそこ音楽を楽しめるという状況。この工夫は、率直に言って最近のこのフェスの客層にはわりとマッチしているのではないか、という気もしてきてしまう。まずは、下のエリアマップを見てみてほしい。

CDJ1516_MAP

これはCDJ公式サイトのマップに僕が赤線を書き入れたものだ。6個ほど赤で新規に書き加えているけどこれは何かというと、写真撮影ポイントとして行列ができていたところだ。昨年に引き続き公式コラボブースとして登場したスターウォーズブースはライトセイバーを持って写真を撮れるところで、WOWOWブースでは撮影した写真をSNSにアップすることでステカーがもらえる、という試みをしていた。それがいいとか悪いとかそういうことではなく、写真撮影に行列しながらも音楽がそれなりに聴こえる場であるというような工夫が比較的されているように感じた(COSMO/MOON間とASTORO2階ロビーにあるROCKオブジェクトは音が聞こえづらくなる位置だけど)。大多数がそうだというつもりは全くないけど、「その辺で音楽が鳴っているお祭り」くらいな感じで来ている人もそれなりにいるんじゃないかという気がする。ステージはそこそこおめあてのをちょっと見られればいいやみたいな。そういう感じでフェス慣れしている人から全然慣れていない人まで様々な人を受け入れる都合上、会場整理・誘導(特に海浜幕張駅から9〜11ホールへの誘導)なんかはかなり小慣れてきたなという感想を持った。あと、個人的にはこのステージ入口ディスプレイが良いなと感じた(その分ラインナップ看板がなくなったのはちょっと納得いかないけど)。

IMG_3002

それからもう一つの時間変更だけど、今年は開演時間と終演時間がそれぞれ1時間早まった。シンプルに会場にいる人が多くなりすぎたので電車のキャパとの兼ね合いによるものだろう。先に述べた会場整理・誘導など含めてイベントとしての洗練度というか快適性の追究は引き続き行われているようなので来年もより良くなることを期待するところ。今年はそこまで寒くなかったので9〜11ホールへの移動が大変ということはなかったけど、終演後は人がたくさん集まって移動に時間がかかるので風除けなどあるとめちゃ寒かった時なんか良いのでは、というリクエストをしておきたい。去年から言ってるけど。

●紅白中継で「世間」とつながったCDJ

今年のCDJの最大のトピックとして挙げられるのはBUMP OF CHICKENの紅白初出場とそれがCDJ会場からの中継で行われたことだろう。クイックレポートにも記載があるけど少し補足しきながら振り返りたい。

1曲目の「Hello,world!」が終わったら影アナ鮎貝さんも登場しての5分以上に及ぶ長めのMC(ここはあまり評判よくなかったけどもう1曲やってギリギリになったら怒られるとか色々理由があったんだろう)。そして鮎貝さんの「それでは紅白歌合戦の会場の様子を見てみましょう」の声で前方ディスプレイが紅白のオンエア映像に切り替わり。西野カナ「トリセツ」の曲紹介くらいから流れる。この時点ではまだ音声なし。そして西野カナの歌唱が終わったところで音声が入り、司会のV6井ノ原快彦が藤原基央に意気込みを聞いて準備を促した後「COUNTDOWN JAPAN、国内最大の年越しフェスです」という紹介。お茶の間でCDJの名前が出てくるなんて!!何年も通っている側としては感慨深い瞬間であった。音楽好きではない知人・友人の間では名前も存在も知られてなかったわけで。ある種、コミケに次ぐ「年末の風物詩」としてその地位が確立された瞬間ではないかなと思う。

そして、映像が入ったあたりから徐々に紅白モードに切り替わっていくのを現場で肌で感じることができたのはとても良かった。バンプの演奏もめちゃくちゃ気合い入っていたし、観客の盛り上がりも良かった。結構な数の人がテレビに映りたいというか現場に居合わせたいという野次馬だったけど(結構な数の人が中継終わってすぐ出て行った)、そういう人達も含めて会場の空気感に独特のものがあったのを肌で感じた。バンプに特に思い入れがあるわけではないけど、率直に言ってものすごい感慨深いステージだった。

この歴史的瞬間についてだけど、事務所の後輩であるサカナクションが2013年の紅白歌合戦に出たことから繋がっているだろう。それ以来所謂「音楽雑誌」初の文化圏が紅白に入り込んでいくことになった走りだ。2014年のセカオワも、2015年のバンプ・ゲスの極み乙女も(あるいは星野源も)、サカナクションが築き上げた道に乗っていると言っていいんじゃないかと思う。バンプは紅白どころかテレビにすら出ないことを信条とするバンドの代表的存在だった。しかし、それすらも動かした、ということはとても大きなインパクトのある出演だったんだな、ということを2年たった今再度確信する次第。

 

そんなわけで今年も良いCDJでした。基本的に今年見られた変化は好ましいものだと思っているので、きっと次回も行ってると思います。そんでもって今年もよろしくお願いいたします。